宮崎監督「風立ちぬ」がベネチア出品

 宮崎駿監督(72)の5年ぶりの最新作「風立ちぬ」(公開中)が、8月28日からイタリアで開催される第70回ベネチア国際映画祭のコンペティション部門に出品されることが25日、発表された。同映画祭参加は5年ぶり3度目で、最高賞の金獅子賞を競う。また、俳優・渡辺謙(53)の主演映画「許されざる者」(9月13日公開)が特別招待作品として上映されることも明らかになった。園子温監督(51)の「地獄でなぜ悪い」(9月28日公開)はオリゾンティ部門に出品される。

 宮崎監督の夢の“飛行機”が、海を越えベネチアの地に降り立つことになった。

 「風立ちぬ」は、美しい飛行機へのあこがれに純粋に生きた青年・二郎が戦闘機・ゼロ戦を生み出すまでの人生を描く。実在の設計技師・堀越二郎と文学者・堀辰雄の人生を融合させたキャラクターで、宮崎監督が初めて実在の人物をモチーフにし、鈴木敏夫プロデューサー(64)が作品を「宮さん(監督)の遺言」と表現したことなどから公開前より大きな注目を集め、20日の公開から4日間で100万人の動員を突破する爆発的ヒットを記録している。

 宮崎監督とベネチアの縁は深く、コンペ部門への出品は5年ぶり3度目。04年に「ハウルの動く城」で参加した際には宮崎監督とスタジオジブリに対して「オゼッラ賞」が、05年には優れた作品を生み出し続けている監督として宮崎監督に「栄誉金獅子賞」が、08年の「崖の上のポニョ」は「ミンモ・ロッテラ財団賞」が授与されている。

 出品決定を受けた宮崎監督は、「(会場の)リド島はとてもすてきな島です。今回は映画祭に参加できません。(劇中に登場する『カプローニおじさん』の孫である)イタロ・カプローニさんにお会いできなくて残念です」とのコメントを発表した。

 日本での追い風を受け、世界3大映画祭で最も歴史あるベネチアへの出品が決まった宮崎アニメの“集大成”が、イタリアで風を巻き起こすのか、期待が集まる。

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