外務省は島根県・竹島や沖縄県・尖閣諸島をめぐる日本の立場を主張する広報動画を初めて作成し１６日から同省の公式ＨＰに載せた。国際社会への発信力強化が狙いで、竹島については韓国が不法占拠したと説明。これに対し、韓国外務省は２３日、日本政府に抗議し即刻削除を要求する報道官論評を発表した。

　佐藤地外務報道官は会見で、韓国側の抗議に「わが国を取り巻く状況について正しい理解を促進するためにやっている」と述べた。

　竹島の動画では、日本が島根県への編入を閣議決定した経緯や理由を説明。韓国が国際法を無視して「不法占拠」したと訴えている。尖閣では、日本固有の領土とする根拠に触れ、領有権を主張する中国に対し、７０年代に東シナ海で石油埋蔵の可能性が指摘されるまで「日本の実効支配に何ら異議を唱えてこなかった」と反論。動画の長さはいずれも１分半程度。