テレビ大阪は２１日、今月３日に死去した歌手でタレントのやしきたかじんさん（享年６４）が司会を務めていた同局の冠番組「たかじんＮＯマネー」の追悼特番「たかじんＮＯマネーＧＯＬＤ　やしきたかじんの提言」（関西ローカル、２５日、後６・５９）を生放送することを発表した。公私に親交が深かった橋下徹大阪市長（４４）の出演も決定。昨年にレギュラー陣を「小金稼ぎ」と批判した同市長を迎え、「今後の大阪」をテーマに追悼生討論を行う。

　追悼特番は「大阪どうすんねんＳＰ～たかじん八策～」と題した２時間生番組で、橋下市長のほか、松井一郎大阪府知事も出演する。同局によると、在りし日のたかじんさんをしのぶ一方で、たかじんさんが作り上げた激論番組のカラーを打ち出す予定だという。

　橋下市長はこの日、大阪市役所で「番組に出たらちゃんとやりますから」と語った。

　橋下市長は、昨年３月にたかじんさんが食道がん治療から一時復帰した際に同番組に出演し、たかじんさんと対談。たかじんさんが再度休養に入った後の昨年６月には、自身の従軍慰安婦発言に批判的だったジャーナリスト・大谷昭宏氏（６８）らレギュラー論客陣と対決すべく生放送に乗り込み「小金稼ぎのコメンテーター」と批判。これにタレント・水道橋博士（５１）がキレて番組途中に退場、レギュラーを降板する騒動もあった。同局によると、今回は博士の出演予定はない。

　橋下市長はたかじんさんの死が明らかになった翌日の８日、自身の政界進出の後押し役となったたかじんさんをしのび「会えばいつも大阪を良くしたいという話でした」と涙していた。たかじんさんの遺志を受け、熱い議論で追悼することになりそうだ。