小保方氏150分会見の舞台裏とは…
STAP細胞の論文問題で、捏造・改ざんなどの指摘を受け疑惑の渦中にある理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダー(30)が9日、大阪市内で会見を開いた。
小保方氏が公の場に姿をみせたのは、1月28日にSTAP細胞の研究成果を発表して以来71日ぶり。海外メディアも含め約300人の報道陣が殺到した会見の舞台裏を追った。
午後1時から行われた会見は、大阪・梅田のホテルで開かれた。報道陣が殺到し、報道各社の入場人数が制限され、約30分繰り上げて開場。テレビ、新聞、雑誌のほかフリーの記者らも訪れた。
会場のホテル大広間の使用料金は約35万5000円で、代理人弁護士によると全て小保方氏本人の自腹だという。
「美人リケジョ(理系女子)」「かわいすぎる科学者」と称される小保方氏は、紺のワンピース姿で、巻き髪をセットして登場。巻き髪は、会見前にホテル内の美容室でセット。ワンピースは小保方氏が好きなブランド服で、この日のために新調。入院中の小保方氏の要望を聞き、母親が買ってきたものだという。
1月に話題となった左手中指のヴィヴィアン・ウエストウッドの金色指輪はなかったが、胸元には真珠のネックレスを着用。
疑惑発覚後は体調的にも精神的にも落ち込み、自宅にこもっていたことを明かした小保方氏。体重は減っているといい、疲労感は否めなかった。ただ最近は感情的になることもあったというが、会見中は冷静だった。
小保方氏は体調と精神面の不調を訴え今月7日から大阪府内の病院に入院中。この日は、一時退院の形式で会見を行った。
会場内には大阪府警が数名の私服警察官を配置。別室には小保方氏の担当医が待機し、開始前には体調次第で会見を途中中止する可能性も告げられた。
会見は、予定を30分も延長して約2時間半、行われた。ただ300人の報道陣の狙いが、科学から社会、ワイドショー的興味まで多岐にわたり、重複質問や、心境ばかりを繰り返し問う場面もあり質問側がゴタついたのも事実。終盤は、質問希望者がパソコンを掲げて挙手して必死にアピールしたが、結局約20人の記者が質問できずじまいとなった。
なお小保方氏の代理人弁護士・三木秀夫弁護士は、物腰やわらかい人物だが、かつては偽装表示が問題となった料亭「船場吉兆」の代理人や、阪神阪急ホテルズの偽装表示問題では第3者委員会委員を務めた敏腕。
小保方氏は会見終了後は病院に戻った。当面、入院継続の予定だという。