イモトアヤコ エベレスト登頂を断念
日本テレビの大久保好男社長は28日、都内で行われた定例会見で、同局系のバラエティー番組「世界の果てまでイッテQ!」(日曜、後7・58)内の企画で、お笑いタレントのイモトアヤコ(28)が挑戦する予定だった世界最高峰のエベレスト(8848メートル)登頂を断念したと発表した。
エベレストでは、今月18日に南側で雪崩が発生。シェルパと呼ばれるネパール人ガイドら十数人が死亡する事態となり、シェルパらが今年の登山中止を決めた。登頂に際しては各国の登山チームが協力しながら行われるが、こうした状況を受け、各国の主要登山チームが続々と撤退を決めており、イモトの登頂も極めて困難な状況になったという。
27日に大久保社長のもとへ「撤退する方向で考えたい」という連絡が入り、最終的に大久保社長が判断した。大久保社長は「今年のアタックは難しいという現地の判断の結果。適切な判断だったと思う」などと説明した。
イモトは登頂に備えて6000メートル付近で高度順応中だったといい、本人には28日に断念することが伝えられたという。詳細については、後日放送(放送日未定)の同番組で行うとしている。
イモトは今月8日に日本を発ち、イモトを含む16人の登山チームで、5月中旬から下旬のエベレスト登頂を目指していた。27日に放送された同番組に電話出演したイモトは「5年間の集大成」「エベレストからの景色を伝えたい」などと登頂への意欲を見せていた。
帰国時期は現時点では未定。イモトの所属事務所では、「現在、帰国の算段をしています。帰ってきたら何らかの形の対応をしたい」と話している。
イモトの公式ブログには、「悔しいとは思うけれど、安全が最優先。よく決断したと思う」「堂々と、笑顔で帰国してください」「また次のチャンスがある」「ずっと応援しています」などイモトを励ますコメントが殺到した。
エベレスト登頂経験があるアルピニスト・野口健氏(48)は「日テレの判断は正しいと思います」とツイッターで今回の決断を支持。「主要な登山隊がかなり早い段階で撤退を決断したのもそれだけの理由があったから」と専門家として状況を分析した。