阿部&上戸「テルマエ」に台湾が熱狂
映画「テルマエ・ロマエ2」が1日、台湾で公開され、俳優の阿部寛(49)と女優の上戸彩(28)が台北市内で舞台あいさつした。
台湾の全劇場の約半数という、ハリウッド級の公開規模。レッドカーペットではファン2000人が車道まであふれるプチパニックとなった。台湾松山空港で現地メディアら100人にもみくちゃにされた阿部は「悪いことしたみたいだったね」とテルマエ人気を実感。風呂の伝道師2人がアジアを沸かせた。(台北・古宮正崇)
台湾では縁起が良いとされる公開日の雨だが、レッドカーペットでは洗髪できそうな土砂降りに見舞われた。それでも報道陣120社、ファン約2000人が詰めかけ、阿部は「謝謝大家!」と感謝の気持ちを伝えた。
日本のドラマがほぼ同時に放送される土地柄で、阿部と上戸は台湾でも人気。ダンディーな風貌の阿部は「寛叔(クァンスー)」、上戸はかわいらしいという意味で「彩妹(ツァイメイ)」の愛称を持っている。
日本で興収59・8億円を稼いだ前作は台湾でも2週連続1位、興収8800万円のヒットを記録した。「2」では上映規模を約2倍に拡大。台湾にある劇場約100館中42館で上映される。洋画大作でも50館ほどが相場で、まさにハリウッド級の銀幕ジャックだ。
興収1億円の大台も夢ではないだけに、舞台あいさつの司会者は「1億を超えたら台湾の人と混浴しにまた来て」とおねだり。前日に火鍋やマッサージで台湾を満喫した上戸も「ね~!」と“快諾”した。
日本では公開5日間で興収10・9億円まで数字を伸ばしている「2」。香港、イタリアでの公開も待機している。テルマエフィーバーの湯気は、日本から世界に拡大中だ。
また、阿部と上戸は舞台あいさつ前、台北市内から車で約40分の北投温泉を訪問。120年前に発見された台湾4大温泉の1つ。台湾最古の公衆浴場「瀧乃湯」や、源泉が噴出している地熱谷を見学し、阿部は「日本の温泉を世界に、とアピールしていたのに、台湾にもあったんだ…」と苦笑いした。九州ほどの面積に100カ所以上の温泉場がある台湾は日本同様の温泉大国。亜熱帯の気候から、ぬるい湯にゆったりつかるのが台湾流だ。