島谷「私はアーティストじゃない」

 4年半ぶりのオリジナルアルバム「本日、都内、某所」を7月に発売した歌手の島谷ひとみ(33)がこのほどデイリースポーツの取材に応じ、15周年を迎えた芸能生活を語った。「亜麻色の髪の乙女」(2002年)でカバーブームの先駆けになり、現在は情報番組の料理コーナーで活躍するなど、さまざまな顔を見せる。そこには「私はアーティストじゃないから、何でもやってみる」という、柔軟さと対応力があった。

 歌手とは思えない、「今朝も生放送で、シャケ焼いてきました~」というあいさつで取材は始まった。

 島谷は現在、出演中のテレビ朝日系「モーニングバード」で、料理コーナーと、日本の職人らを取材する「なでしこスタイル」を受け持っている。

 ニューアルバムでは風俗嬢、トリマー、OLなど、全10曲で10種類の仕事の女性にふんしたが、そのアイデアも同番組での取材体験から生まれた。

 「15年間、目の前だけを見ながら突っ走ってきたけど、さまざまな人と出会う中で色んな生き方があると気づき、もし歌手にならなかったら…という疑問が湧いてきて、じゃあ歌で色んな職業に挑戦してみようと」

 歌手としてはこれまでも挑戦してきた。1997年の「ザ・ジャパンオーディション」で、20万人の中から合格し芸能界入り。演歌歌手としてデビューしたがポップスに転向し、02年にヴィレッジ・シンガーズのカバー「亜麻色の髪の乙女」でブレークした。それらは決して自分が決めた道ではないという。

 「自分の価値は自分がつけてはいけない。自分より経験のあるスタッフが私のために考えたことだから、それを信頼する」

 一見、信念がないようだが、“柔軟な姿勢と挑戦”という確かな信念を持っている。

 「私は何かを生み出すアーティストではなく、メジャーレーベルの歌い手。メジャーというのは、たくさんの人に愛してもらうことだから。そのために周りを信頼する勇気はある」

 15年間を「吸収の20代」と表現。30代は「よりシンプルでありのまま」を目指すという。「取材での出会いを通して湧いた“色んな感情をくみ取って、歌でナチュラルに発信したい”という思いを実現していく」。吸収から発信へ、持ち前の柔軟性で変化していく。

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