シンガー・ソングライターの中村中（２９）が、初のセルフプロデュースアルバム「世界のみかた」（９月３日発売）で、通常のＣＤと、曲順を逆にしたＣＤを同時発売することが１５日、分かった。同じ内容の１１曲を収録しているが、かたや１曲目から１１曲目へ。こなた１１曲目から１曲目へと曲順を変えているもので、関係者は「過去に例がないのでは」と話している。

　今回、通常盤が正位置盤として扱われ、初回限定盤は、正位置盤の収録曲を逆順にした逆位置盤ＣＤがメーン。そこに正位置盤とＤＶＤが付く。

　ヒントはタロットカードだ。作品作りに行き詰まった現状を占った中村は、同じカードでも逆さまだと違う意味になることに着目。「同じものでも見方によって異なる意味になる」という点をクローズアップし、テーマを「世界（物事）は見方を変えれば、意味が変わる」と設定。それを音楽で表現する際、正順、逆順という形でも反映させた。

　表題曲「世界のみかた」は真ん中の６曲目に置き、正順と逆順、違った感覚で聴ける。中村は「やっても無駄、意味がないという意見もあったけど、新しい事を生み出すためには、無駄なことをすべきだし、無駄があって新しい発見がある。実際に、私がそうだった。なので、今回のアルバム、正位置盤、逆位置盤、両方聴いてもらうことで、気付いてもらえることがあると思う」と話している。