小百合W受賞!通訳前にフライング歓喜

 モントリオール世界映画祭の授賞式が1日(日本時間2日)、カナダ・モントリオール市内で行われ、コンペティション部門に出品されていた女優・吉永小百合(69)主演の映画「ふしぎな岬の物語」(10月11日公開)が最優秀作品賞に次ぐ審査員特別グランプリと、エキュメニカル審査員賞をダブル受賞した。現地でトロフィーを受け取った吉永は思わずプレゼンターに抱きつくなど大喜び。受賞スピーチではフランス語で感謝を伝えた。

 「キャー!」という喜びの声が響いた。キュートな声を上げて、誰よりも先に反応したのは吉永だった。

 客席で歓喜の瞬間を待った授賞式。審査員特別グランプリ作品として「ふしぎ‐」のフランス語名「CAP NOSTALGIE」の言葉を聞いた瞬間、通訳を待つ間もなく、映画祭のためフランス語を猛勉強してきた吉永の耳が真っ先に受賞を知った。

 「ちょっと恥ずかしかったですけど、最高の気分でした」。大ベテランが思わず声を上げた最高賞の最優秀作品賞に次ぐ主要賞。邦画が同賞を受賞するのは、11年の「わが母の記」(原田眞人監督)以来、3年ぶり5度目の快挙となる。

 現地には「日本の文化を伝えられたら」と5着の着物を持参。和歌を手刺しゅうした帯を巻き、つむぎの“勝負着物”で壇上に立った吉永は、フランス語で「皆さまに感謝します」と頭を下げた。

 海外の映画祭で、自身の主演作が主要賞を受賞するのは初。自ら「小さな物語」と呼ぶ、岬の喫茶店を中心に人々のつながりを描いていく初プロデュース作品が、カナダの映画通をうならせた。現地では評判の高さから急きょ、追加上映されるなど、劇場に笑いやすすり泣きを呼んでいた。

 審査員特別グランプリの前には、キリスト教関連団体が独自に審査するエキュメニカル審査員賞も受賞。二重の喜びに、授賞式後には「世界共通に人と人とが手を取り合って生きていくことの大切さが通じたと思うとうれしいです」と表情を崩した。

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