御嶽山噴火で死者10人 捜索活動難航

 長野、岐阜両県にまたがる御嶽山(3067メートル)の噴火で、長野県警は29日、陸上自衛隊のヘリコプターで麓に運んだ心肺停止状態の8人全員の死亡を確認した。28日には男性4人の死亡を確認しており、死者は計12人となった。心肺停止状態の人は、29日早朝に長野県警などが再開した救助活動の結果、新たに山頂付近の神社周辺で5人を確認し、計24人となった。火山活動が続いており、捜索は有毒ガスのため29日午後、打ち切られた。

 この日の救助活動は両県警と消防、自衛隊の計550人態勢。山頂付近の登山道などに取り残されていた心肺停止状態の登山者らのうち、男性5人と女性3人の8人を麓に搬送した。

 御嶽山は27日午前11時52分ごろ噴火。気象庁は、噴火後に5段階の1(平常)から3(入山規制)に引き上げた噴火警戒レベルを維持している。

 また、噴火から2日がたっても連絡が取れない人たちが、相次いで明らかになった。

 プリンターの大手メーカー「セイコーエプソン」(長野県諏訪市)によると、休暇を取って御嶽山に向かった男性社員1人と連絡が取れていない。一緒に登り、既に下山した2人の社員とは、山中ではぐれたという。

 「損保ジャパン日本興亜」(東京)の社員は、埼玉県と神奈川県の支店に勤務する男性5人と女性1人の計6人が安否不明に。山頂付近で噴火に巻き込まれたといい、同行していた他の3人は無事だった。日本生命保険の子会社「ニッセイアセットマネジメント」(東京)は、御嶽山に出掛けたとみられる男性2人、女性1人の社員計3人と連絡が取れない状況が続いている。

 27日に日帰りの予定で御嶽山に出発した愛知県警知多署の男性巡査部長(57)も行方が分からず、署員は「無事に帰ってきて」。愛知県豊田市の小5女児(11)は、27日に母と中学生の兄を含む十数人のグループで御嶽山に出掛けたまま。通っている小学校は「母や兄より先に頂上付近に到達し噴火に巻き込まれた可能性がある」としている。

 日本郵政は29日、御嶽山に登っていたグループ企業の女性従業員1人が安否不明になったと公表した。

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