中島啓江さん急死…入院から一週間で

 オペラ歌手で、明るいキャラクターで女優やタレントとしても活躍した中島啓江(なかじま・けいこ)さんが23日午前10時35分、呼吸不全のため都内の病院で亡くなっていたことが28日、分かった。57歳。鹿児島県出身。17日に体調不良で入院、21日に容体が急変したもの。27日に都内の寺で、近親者のみで密葬を行った。年明けに音楽葬の形で「しのぶ会」を開催するという。喪主は弟洋一(よういち)氏。 

 所属事務所関係者によると中島さんは17日、「息苦しい」と訴え、周囲の勧めもあり病院を訪れた。医師から「血中の酸素濃度が低い」と診断され、様子見の意味も含めて入院。当初は中島さん自身も入院するとは考えていなかったという。

 18日には外出許可を得て、都内で「世界平和女性連合全国役員会議会」で記念講演を行い、最後に「千の風になって」を披露。母との別れについて話した後だったが、まるで自身の運命を予見していたかのような、生涯最後の歌となった。

 21日に容体が急変し、23日に帰らぬ人となったが、あまりにも急で、親族や関係者もみとることができなかった。事務所の岡田秀春社長は公式サイトで「本人も亡くなったと思っていないのではないでしょうか。私も、まだ現実を受け入れられない状況です。あまりにも急で、あまりにも悲し過ぎます」と悔やんだ。「しのぶ会」については「中島の意志を汲み、音楽、感謝、笑顔で送ります」としている。

 中島さんは79年、藤原歌劇団「修道女アンジェリカ」でオペラ歌手デビュー。87年、宮本亜門氏(56)の演出デビュー作となったミュージカル「アイ・ガット・マーマン」が出世作となった。

 ふくよかな体つきから繰り出す音域4オクターブの歌唱力と演技力でミュージカルに数多く出演し、歌手としてCDも多数発表。TBS「平成名物TV・三宅裕司のいかすバンド天国」で審査員を務めるなど多彩に活躍し、社会貢献活動にも尽力したが、志半ばで突然の死を迎えた。

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