“本家”ゴジラ12年ぶり新作で復活へ
東宝による人気シリーズ「ゴジラ」の新作映画が2016年公開で製作されることが7日、分かった。日本版の公開は04年の「ゴジラ FINAL WARS」以来となる。今夏公開されたアメリカ版「GODZILLA」が全世界的に成功したことを受け、東宝では社内に新機関「ゴジラ戦略会議(通称・ゴジコン)」を設立。20年の東京五輪に向けて、ゴジラをさらなるキャラクター界の“日本代表選手”に育て上げる計画だ。
東宝版ゴジラが、ついに長き眠りから目覚める。2016年の目玉作品として、12年ぶり新作を銀幕に映すべく、来夏以降に製作を開始。現在は脚本やスタッフを精査している段階という。
新たに誕生したゴジラ戦略機関・ゴジコンの上田太地プロジェクトリーダーは「(新アメリカ版のように)製作費200億円とまではかけられないが、日本でもハリウッドに負けない作品が作れる時期が来たのかなと思う」と説明。04年版まで続いた着ぐるみの伝統継続には「今はどうなるか分からない」と明言を避けており、最先端のCG技術を駆使して製作されるものと見られる。
新作決定のきっかけは、日本で32億円、全世界で570億円以上の興収を挙げた新アメリカ版の成功。アメリカでの結果を待って復活の決断は下されたといい、上田氏は「北米を含め大々的にセールスすると思います」と世界規模での公開をにらんでいる。
復活の背景には、2020年の東京五輪に向けた、キャラクター力向上の狙いもある。「五輪までに日本を代表する、世界中の人に愛されるキャラクターにしたい」と上田氏。
映画に先駆け、来年4月には、新宿・歌舞伎町にゴジラを“誕生”させることも決定。都内最大級となる新シネコン「TOHOシネマズ新宿」の入るコマ劇場跡のビル8階に、ゴジラの頭を模した12メートルの像を設置する。
18年には新アメリカ版の第2弾公開も予定されており、ゴジラが世界に足音を響かせていく。