ＡＫＢ４８が劇場デビュー日にあたる８日、東京・秋葉原の専用劇場で、９周年特別記念公演を行い、グループ総監督の高橋みなみ（２３）がちょうど１年後の１０周年記念日をメドに卒業することを発表した。大粒の涙をこぼしながら、別れを決断したことをファンに報告。総監督後継者には、チームＫキャプテンの横山由依（２２）を指名した。

　２日前に放送された「めちゃ×２イケてるッ！」での恋愛ドッキリ企画で、涙の熱演でお茶の間を騒がせたばかりの高橋が、“リアルな衝撃”をファンとメンバーに与えた。

　ラスト１曲を残したステージで、「私、高橋みなみは２０１５年１２月８日をメドにＡＫＢ４８を卒業します。まだ１年先の話ですが、私はＡＫＢ４８グループ総監督です。メンバーに引き継ぐ猶予を頂きたくて、このタイミングの発表にさせていただきました」と涙をこぼしながら報告し、仲間とファン２５０人に衝撃を与えた。

　２００５年１２月８日に、観客わずか７人から始まった初公演から丸９年。１期生として結成当初から抜群のリーダーシップを発揮し、「努力は必ず報われる」を座右の銘に掲げてメンバーを引っ張り続けた。１２年８月には総監督に就任し、名実ともに４８グループの精神的支柱となった。

　４月８日生まれとあって、『ＡＫＢ４８の申し子』と自負してきた。国民的アイドルとしての青春を振り返って、「ＡＫＢ４８に入ってホントに良かったです。スタッフ、メンバー、何よりファンの皆さんに出会えたのは、人生の１番の宝物です」と胸を張った。

　グループ総監督の後継者には、この日が誕生日だった横山を指名。「正直、総監督はしんどいです。キツイと知っていて託すのは苦しいです。世間の方に見てもらうチャンスと思って頑張って」と期待の言葉をかけると、黙ったまま涙を流す横山に、「何か言ってよ～」とおどけ気味に突っ込んだ。

　公演の序盤には、１０周年へカウントダウンする巨大デジタル時計が登場。初公演の開演時間の午後７時に高橋がスイッチを押すと、『３６５日２４時間０分０秒』から、節目の瞬間へときを刻み始めた。その後、卒業を発表した高橋にとっては、ＡＫＢとの別れまで残された時間を示す、“さよならタイマー”となる。