栩内被告 涙の最終陳述 1月13日判決

 覚せい剤取締法違反の罪で有罪が確定した「CHAGE and ASKA」のASKA(56)の愛人で同法違反(使用)の罪に問われた栩内(とちない)香澄美被告(37)の公判が17日、東京地裁で開かれた。弁護側の最終弁論と栩内被告の最終陳述が行われ結審した。判決は来年1月13日。

 弁護側は、ASKAによって薬物を体内に混入させられたというこれまでの主張の要点を述べながら、「被告はむしろ被害者」との見解を示した。その上で、ASKAの証人申請を裁判所が却下したことを「真実の発見を拒否した。遺憾の極み」と批判。「結論ありきの判決をしないよう、速やかに無罪判決を出すようお願いしたい」と述べた。

 途中、「被告人がなぜ146日間も身柄を拘束されてもなお否定し続けたか。真実を貫く信念がないとできない」と主張した際には、栩内被告はこみ上げるものを抑えきれない様子で、目をしばたたかせ、鼻にハンカチをあてた。

 その後、裁判長から「何か最後に言いたいことは」と促された栩内被告は「私は自分の意思で覚せい剤を使用したことは一度もありません。今までお話したことを信じていただきたい」と淡々と話した。

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