曽祖父から続く上方歌舞伎の代表的な名跡を継いだ四代目中村鴈治郎(55)の襲名披露公演「寿初春大歌舞伎」が2日、大阪松竹座で始まった。
東京ではなく、ゆかりの地・大阪から襲名披露を始める念願をかなえた鴈治郎。公演で、上方歌舞伎の名作「廓文章(くるわぶんしょう)」の伊左衛門役に初挑戦し、恋人の遊女を演じた父で人間国宝の坂田藤十郎(83)と息の合ったやりとりを見せた。「成駒家(なりこまや)!」と声が掛かる中、鴈治郎は口上で「先祖の名に恥じぬよう、生涯芸道に精進します」と決意を語った。
襲名披露公演は2月まで大阪松竹座で。その後、東京、京都、福岡など各地を巡業する。