１９９５年の阪神・淡路大震災は１７日午前５時４６分、発生から２０年の節目を迎え、かつての被災地では数々の追悼行事が開かれた。歌手・華原朋美（４０）、前川清（６６）、平松愛理（５０）、南野陽子（４７）をはじめとする多くの芸能人も参加。鎮魂の祈りをささげるとともに、重い経験を未来へつなげることを誓っていた。

　前川は、神戸市での「前川清＆クール・ファイブコンサート２０１５」で、震災２０年を迎えた街にヒット曲「そして、神戸」を捧げた。

　９５年の紅白歌合戦で追悼の意を込め歌った楽曲でもあり、「震災２０年の日に、つかの間でもご苦労を忘れるお役に立てれば歌い手として幸せです」と、歌い上げた。

　「亡くなった母が、何十年も昔に神戸に住みたいと言い出したことがありましてね。憧れに終わったんですが、家探しだけでも行ってみようかと、２人でしゃれた店でコーヒーを飲んで景色を満喫して。母を思い出す街でもあるんです」としんみりと明かした。

　前日には、タクシーの運転手から自宅が全壊した震災当時の話を聞いたといい、「街が元に戻っても…身につまされる思いです」。神戸が前向きに進むことを願い、「僕らの憧れの街。さらに前に歩んでほしい。また生まれ変わった、新しい神戸の歌も歌ってみたい」とエールを送った。