桂春團治「四天王僕ひとり…」
上方落語の大御所で、落語家として初めて文化勲章を受けた人間国宝の桂米朝さんが19日、肺炎のため入院先の兵庫県伊丹市の病院で死去した。89歳。
落語家・桂春團治は「終戦後滅亡寸前だった上方落語を、米朝さんは六代目松鶴さん、五代目文枝さんと共に復興させるべく、本当にあちらこちらで落語会を開催したものです。当時は噺家の数も少なく、皆が出る場所も考えないかん時代の中で、ざこばさん、南光さん、米團治さんをはじめ本当にたくさんのお弟子さんを育てはりました。僕にとっては『代書屋』『親子茶屋』を教えてもらい師匠のような存在。残された四天王も僕ひとりになり、寂しい思いでいっぱい」と故人を偲んだ。