川栄AKB卒業 襲撃事件の傷深く…
AKB48・川栄李奈(20)が26日、さいたまスーパーアリーナで行われたコンサートで、グループ卒業を電撃発表した。昨年5月の握手会中に刃物男に襲われた事件が、決断理由のひとつであることを涙で告白。卒業時期については明言しなかったが、5月20日発売の新曲「僕たちは戦わない」で選抜メンバー入りしており、今後の進路は女優志望であることも明かした。
コンサートのラスト1曲を残して、発表された『春の人事異動』。茅野しのぶグループ総支配人の口から、チーム替えや新グループ・NGT48への移籍などが告げられ、最後を締めくくったのは衝撃のひと言だった。
「川栄李奈、卒業」-。会場がどよめきに包まれたとき、すでに川栄の目は涙であふれていた。グループ総監督の高橋みなみ(23)に促され、卒業理由を説明したが、持ち前のおバカキャラはのぞかせず、“理路整然”と旅立ちを決めた経緯を語った。
「去年の事件があって、握手会に出られなくなって。AKBは握手会を大事にしているけど、私はこれからも出られることはないし。周りは『気にしなくていいよ』と言ってくれるけど、自分では気にしてしまって」
昨年5月の襲撃事件で右手親指の骨折などの重傷を負って以降、握手会には不参加のまま。ネガティブな思いが脳裏を支配し、AKBメンバーとして名誉であるシングル選抜の辞退を、関係者に申し出たこともあった。苦悩して葛藤した末の決断だった。
卒業時期については触れなかったが、今後の進路については「自分がやりたいことを、今できる限りやりたくて。私はお芝居がすごく好き」と女優の道を望んだ。昨秋から「ごめんね青春!」「マジすか学園4」と立て続けに連続ドラマに出演したが、「AKBじゃなかったら通用しないし、演技も下手だからイチから勉強して、自分の夢を追いかけたいな」。忌まわしき過去から、希望に満ちた未来へと踏み出す決意をにじませていた。