「ドア開けろ!」機長絶叫-独機墜落
ドイツ大衆紙ビルト日曜版(電子版)は29日、フランス南部の旅客機墜落で、機長が「(操縦室の)ドアを開けろ」と中の副操縦士(27)に向かって絶叫する様子がボイスレコーダー(音声記録装置)に記録されていたと伝えた。
同紙によると、旅客機はドイツ西部デュッセルドルフに向かって午前10時すぎにスペインのバルセロナを離陸。機長がバルセロナでトイレに行き損ねたと話すと、副操縦士はいつでも操縦を引き継ぐと告げた。
機長は旅客機が予定の高度に達すると、副操縦士に着陸に向けた準備を指示。副操縦士は言葉少なに応じ「もう行っていいですよ」とトイレへ行くよう促した。機長が操縦室を出て間もなくして機体が高度を下げ始め、機内に警報音が鳴り響く。「ドアを開けろ」。機長の叫び声とともに操縦室のドアをたたく音がして、乗客から悲鳴が上がる。
10時35分ごろには、金属のようなものでドアを繰り返したたくような音が録音されていた。操縦室の中の副操縦士は無言のままで、ボイスレコーダーの記録は乗客の叫び声で終わっていたという。