加藤茶の魅力は金より名誉より体臭?
女性が男性の匂いに引かれるという話を聞いたことがある。自分の遺伝子レベルから遠い男性の匂いを好むという。モテない男にとってみれば今ひとつ説得力を欠く話だが、あながち否定できないことを証明してくれたカップルがいる。
2011年に、45歳の年齢差がありながら再婚し、世間をあっと言わせたタレントの加藤茶(72)と綾菜夫人(26)だ。
加藤茶と言えば、ザ・ドリフターズのメンバーとして伝説のお笑い番組「8時だョ!全員集合」で活躍し、持ちギャグの「ちょっとだけよ」で一世風靡(ふうび)したことは言うまでもない。地位も財産も築いたタレントだからこそ、年の差結婚もできるのだと思われた向きも少なくないだろう。しかし、綾菜夫人にとって夫の加藤茶の魅力は、見た目や物質的なものだけではなかった。
21日に都内で行われたイベントに初めて夫婦そろって登場した加藤茶夫妻。囲み会見で「うっとうしいと思うことはありますか」という意地悪な質問に「よく匂いを嗅いでくるんですよ」と、困惑した面持ちで若妻の癖を打ち明けた加藤茶。これに対して綾菜夫人は「いい匂いがするんです。ミルクというか赤ちゃんみたいな匂いなんです」と言って、夫の首筋をうれしそうに嗅いだ。
「私は加齢臭とか汗の匂いを気にしてたんですがね…」と、首をかしげる夫を、うっとりと見つめる綾菜夫人の笑顔は、幸せそのものだった。他人が嗅げば不快な匂いも、遠い遺伝子レベルを持っているであろう、夫の匂いならば、好きになってしまう。
夫婦円満の秘訣は「お互いに気を遣い合うことです」と語った加藤茶だが、それ以前に匂いで妻を虜(とりこ)にしていた。加齢臭も汗の臭いもなんのその、体臭そのものを愛してくれる女性がいる。出会いを求めているすべての男性にとって、希望が持てる話ではないだろうか。(写真と文 デイリースポーツ・開出 牧)