三木たかしさん“遺作オーディション”

 2009年に死去した作曲家の三木たかしさん(享年64)をしのぶ「7回忌・改めて三木たかしを聴く会」が8日、東京・帝国ホテルで開かれた。残された未発表の遺作331曲からえりすぐられた39曲が、この日集まったレコード会社12社の関係者に公開され、CD化を募る“遺作オーディション”として企画。三木さんの代表作「津軽海峡・冬景色」を歌い上げた歌手・石川さゆり(57)も「スタッフと話し合いたい」と“立候補”した。

 昭和を彩った大作曲家の遺作たちに、オーディション形式で命が吹き込まれる。追悼会はヒットメーカーらしく、レコード会社による“遺作争奪戦”の場となった。

 三木さんの死後、妻の恵理子さん(39)が残された譜面を整理したところ、未発表曲331曲を発見。その中から絞り込まれた、三木さん自身がデモ用に歌った3曲を含む39曲が関係者によって音源化され、この日集まった12社の関係者にデモCDが配布された。

 今後、各社からCD化の権利を希望する楽曲を募り、リリースに向けた交渉を、遺族を 含む関係者と行う。発起人の一人、音楽プロデューサーの小西良太郎氏は「ぜひ三木たかしの残した楽曲をメーカー間で取り合ってほしい」と期待した。

 08、09年の「NHK紅白歌合戦」で三木さん作曲の「凍て鶴」を2年連続で歌った五木ひろし(67)は、会場でお披露目された6曲を聴いて「どれも三木さんらしいメロディー。曲は生き続けていた。私に限らず残された曲をわれわれ歌手が歌って世に送り出すことが大事」と、歌唱に自ら名乗りを上げた。

 三木作品を104曲歌った石川は、ステージ上に飾られた遺影に「今、どうしてらっしゃるのでしょうか。阿久悠さんと話をしているかしら」とほほ笑みかけ、未発表曲の歌唱にも意欲を示した。

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