ピース又吉、芥川賞よりM-1難しい?
小説「火花」が芥川賞候補になっているピース・又吉直樹(35)が20日、都内で俳人・堀本裕樹氏(40)との共著「芸人と俳人」(集英社)の発売記念トークショーを行い、会見でノミネート後の心境を初めて語った。「M-1グランプリと芥川賞のどちらが難しい?」と聞かれ「人によるが、M-1かも」と芸人魂をチラリ。自信はないと言いつつ、「(発表の7月16日は)東京で時間を空けてもらっている」と“その瞬間”への期待も吐露した。
「(ピースの相方の)綾部(祐二)は小ばかにして言うけど、『先生』と呼ばれたくない」という又吉が、芸人へのこだわりをのぞかせた。
2001~10年に行われ、今年復活するM-1は若手漫才師の頂点を決める大会。“お笑い界の芥川賞”とも言える栄誉だ。
その2つを比較させられた又吉は「もしかしたらM-1かも」と回答。ピースは4835組が応募した10年、決勝大会に進出したが4位に終わっており、「応募者の人数もあるし、漫才は2人でやるから、M-1の方が難しいかもしれない」との見解を示した。
報道陣から「受賞したら芸人をやめる?」と聞かれると「芸人を下に見ていますね。ライブもめっちゃやってますよ」と芸人・又吉をアピールした。
5月に発表された三島賞では決選投票の末に2対3で惜敗し、リベンジ受賞の期待は高まっている。それでも又吉は「自信はない。取れたらうれしいけど『取りたいなら“取りたいぞ”って叫べ』と言われたら叫べない。恥ずかしさが勝つ」と、独特の言い回しで心情を表現した。
なお、この日のトークショーは堀本氏に俳句を学ぶ形で共著した「芸人と俳人」の発売を記念したもの。又吉は堀本氏に「本当に優秀な生徒だった。ボキャブラリーが豊富で、俳句のセンスも素晴らしい」と絶賛され、恐縮していた。