花紀京さん死去 闘病生活10年以上

 1960年代から吉本新喜劇を座長として率い黄金期を築いた、喜劇俳優の花紀京(はなき・きょう、本名石田京三)さんが5日午後7時44分、肺炎のため大阪市内の病院で死去した。78歳。大阪市出身。89年に新喜劇を離れた後も舞台俳優として活躍したが03年5月に低酸素脳症で倒れた後は、10年以上に及ぶ闘病生活を続けていた。6日、大阪市内で通夜が営まれた。

 「ほな、100万円!」に代表されるボケや、ニッカーボッカーに腹巻き姿で繰り出す、とぼけた演技で人気を博した吉本新喜劇の立役者が、この世を去った。12年に及んだ闘病生活。花紀さんは今月2日に呼吸が荒くなり、5日に容体が急変、最後は家族にみとられながら旅立った。

 花紀さんは近代上方漫才の創始者、横山エンタツさんの次男として生まれ、58年に劇作家・花登筐さんに入門。劇団活動を経て62年に吉本新喜劇に入団し、翌63年に座長に就任した。「京やん」の愛称で親しまれ、ボケ一筋のひょうひょうとした演技や、原哲男さんや岡八朗さんとの絶妙な掛け合いで笑いを起こし、新喜劇の人気を不動のものにした。

 飯をたいらげ「あ~、腹減った!」。隠し物の場所を「そこだけは絶対に開けたらアカンぞ!」と言ってバレてしまう。アベックの男性に代わって女性を触り、気づかぬ女性を喜ばせる-今も関西で愛される王道のようなボケを生みだし、爆笑を起こし続けた。

 89年に新喜劇を退団後も、NHK朝ドラ「やんちゃくれ」に出演するなど、舞台やテレビで幅広く活躍したが、02年8月に脳腫瘍摘出手術。一時仕事復帰したが、03年に自宅で倒れ意識不明となって入院した後は、休業を余儀なくされた。病室には新喜劇のポスターを張り、往年のVTRを流して回復を目指していたという。

 近親者で営まれた通夜に参列した、元付き人の間寛平(66)は、毎年数回、花紀さんを見舞っていた。今年に入ってからも寛平の妻が「寛平が来たで!」と呼びかけると、体が反応し、必死に病と闘っていたという。

 しつけにも芸にも厳しかった花紀さん。付き人時代、時間に遅れ鉄拳を食らったこともあるという寛平は「ほめられたことはありませんでしたが『芝居は味と間』やと、いろんなことを教わりました。もう1回、兄さんの芝居が見たかった」と無念の表情で語った。

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