柴咲コウ「あ、やりたい」大河主演決定
2017年のNHK大河ドラマが「おんな城主 直虎」に決定し、女優の柴咲コウ(34)が主演することが25日、都内で発表された。柴咲が演じるのは出家していたが男として還俗(げんぞく)し、男性名で城主を務めた異色の人物、井伊直虎。堺雅人(41)が主演する来年の「真田丸」に続き戦国時代が舞台となる。肖像が残っておらず、生まれ年も不明な“虎”を、NHKドラマ初出演の柴咲が務め上げる。
大河初主演の不安や緊張よりも期待が上回るのか、柴咲の顔には笑みが絶えなかった。
「飽き性で1年かけて何かをやることがないので、試されているな、と。今までやったことがないので楽しみがあります」
出演を決めたのはオファーからわずか1週間後。「あ、やりたい」と、虎のように本能でかみ付いた。
直虎は遠江(静岡県)の井伊家を断絶の危機から救い、幕末の大老・直弼までつないだ人物だが、文献がわずかしかなく生まれ年も不明のミステリアスな存在。ドラマでは15歳で出家したが、一族の男たちが次々と落命したため、31歳で俗世に戻る設定だ。自ら「直虎」と男性を名乗り、異色の女城主として乱世を駆け抜ける。
柴咲が演じるのは20~47歳の予定。来年8月のクランクインに向け、当時の尼を再現しておかっぱ頭になったり、城主時代に男装するなどのアイデアが上がっているという。
言うことを聞かない家臣団との戦い、甲斐の武田ら隣接する大国との外交、生涯独身を貫きながら一途に思い続けた愛…。制作統括の岡本幸江氏は「キッとした強さに女性らしい美しさもある。柴咲さんしかいなかった。ご自身が虎っぽいところもあるかな、と」と起用理由を説明した。
お茶や着付けを勉強中という柴咲は「にじみ出る強さ、不屈の精神をどう表現したらいいのか」と、早くも役作りに余念がなかった。