趣里、水谷豊&伊藤蘭に感謝の思い
女優・趣里(24)が、映画「東京の日」(10月31日公開)で、映画3作目となる主演を務める。一時はフリーで活動していたが、今年4月から新たに事務所に所属。俳優・水谷豊を父に、女優・伊藤蘭を母に持つ24歳が、作品への思いや、今後の女優としての活動などについて語った。
「いろいろな役を演じるたび、自分自身に新しい発見がある。それが毎回楽しい。さらに、それをどう広げていくのか、考えながら演じることが楽しい」。演じることは自分自身の追求。そんな思いで女優業をまい進している。
主演映画「東京の日」は、地方から勢いだけで上京したワケあり女性・アカリが、偶然出会った男性と“結婚ごっこ”のような共同生活を始め、その中で愛について考え、前に進んでいく物語。趣里は「夢を見ながら一歩ずつ成長して、それを実現させている」と自身とダブらせながら演じたという。
ふわっとした雰囲気。一瞬にして周囲を明るくする笑顔。話す言葉はすべて前向き。そんな趣里だが、大きな挫折を経験し、人間的に成長してきた。
4歳からクラシックバレエを始め、10代半ばで本場の英国へ留学した。だが、足首骨折など相次ぐけがに悩まされて断念し、1年ほどで失意の帰国をした。一時は「やりたいことが何もない。生きている意味はない」と自暴自棄になったが、最後は自らの力で立ち上がった。
「バレエも役を演じる。同じようなことをやりたい」と大学進学と同時期に演技のレッスンも始めた。在学中にデビューし、大学4年で中退し、女優の道を選んだ。
父は俳優の水谷豊。母は元キャンディーズで女優の伊藤蘭だ。2人は「自分で納得した方がいい」と温かく見守り、娘の決断を尊重した。「感謝の思いでいっぱい」と趣里は振り返る。一部で父との不仲が報じられたこともあったが、「一切ない。本当に仲良し。毎日会ってます」と話し、互いの出演作は必ず見に行くという。
自らの意思で選んだ女優業。「見た人が感動して、心に響き、心が豊かになる。それを届けられる女優になりたい」。もちろん将来は両親との共演も夢見る。「そのためにも自分が頑張らないといけない」と力強く語った。