土屋アンナ 法廷でモノマネのち涙
モデルで女優の土屋アンナ(31)が9日、東京地裁で、主演舞台の稽古を無断で欠席したため舞台が中止になったとし、舞台監督だった甲斐智陽氏(64)から損害賠償を求められた裁判の口頭弁論に証人として初出廷、甲斐氏と“直接対決”した。甲斐氏がミーティング中に暴言を吐いた様子をモノマネまじりで証言。甲斐氏がネット上で発表した自身を誹謗(ひぼう)中傷すると思われる内容の楽曲についての思いを「やめてほしかった」と涙を流した。
土屋は、午後1時30分から開かれた法廷にカーディガンにパンツと全身白のスタイルで、所属事務所社長の母・真弓氏と現れた。土屋の証人尋問は、甲斐氏や真弓氏の証人尋問をはさみ、午後4時ごろから約50分行われた。
証言台の前に座った土屋は、質問する双方の代理人と正対して証言。舞台のミーティング中に甲斐氏が「ヤクザみたいな女だな。人の話も聞けない態度が悪ぃーな」とどう喝したり、原作となった著書を書いた女性を「言葉がろくにしゃべれねーんだから」などと中傷した様子を、甲斐氏のモノマネまじりで明らかにした。稽古欠席については「原作者から舞台化を許可する承諾書を甲斐氏が持ってこなかったため。舞台を降板する意思はなく、準備はしていた」と主張した。
一方で「ANNA」というタイトルで、自身を誹謗中傷したと思わせる内容の楽曲をネット上で発表した甲斐氏を、名誉毀損(きそん)で提訴した思いを話す際には涙をぬぐう場面もあった。「あたかもこういう人間と思われて悲しいし残念。やめてほしかった」と訴えた。
土屋の尋問の最後に、甲斐氏自らが「質問があります」と手を挙げ、原作者女性が土屋に手渡したとされる手紙の内容について直接、質問。土屋も「そうなんですか?」と逆質問するなど、にらみ合って火花を散らす場面もあった。
来年1月25日判決
甲斐氏側は閉廷後、集まった報道陣に対し「原作ではなく原案。承諾は得ていた。どう喝はしていない。(土屋の証言は)ほとんどがデタラメ」と語った。判決は来年1月25日に言い渡される。