「アッコ-」で佐村河内氏の人権侵害
放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送人権委員会は17日、佐村河内守さんの作曲者偽装問題を取り上げたTBSの情報バラエティー番組「アッコにおまかせ!」について「(佐村河内さんの)名誉を毀損(きそん)する人権侵害があった」などとして、委員会の決定内容を放送し再発防止に努めるようTBSに勧告した。委員会が人権侵害で勧告をするのは9年ぶり。
番組は昨年3月9日放送。佐村河内さんの謝罪会見のVTRとスタジオトークを生放送で展開し、「普通に会話が成立」のナレーションやテロップを付けたことなどを問題視。十分な根拠なしに「聴覚障害者であるように装った」と印象づけ、佐村河内さんの社会的評価を低下させたと批判。「聴覚障害という人権に関わるセンシティブなテーマに触れるもので、放送倫理上十分な配慮が必要だった」と指摘した。
佐村河内さんが「『お笑いのネタ』にされて侮辱された」などと申し立てたフジテレビのバラエティー番組「IPPONグランプリ」(同5月24日放送)は「放送倫理上の問題も認められない」と結論付けた。