今年の世相を反映した言葉を決める「２０１５ユーキャン新語・流行語大賞」の年間大賞が１日、都内で発表され、お笑い芸人・とにかく明るい安村（３３）のギャグ「安心して下さい、穿いてますよ。」は、トップテン入りしたが大賞は逃した。大賞受賞芸人は失速するジンクスがあるだけに、「安心して下さい、来年もいますよ」と“安ど”の表情。年間大賞には野球界からの「トリプルスリー」と、訪日中国人が大量に買い物することを示す「爆買い」が選ばれた。

　年間大賞が発表されると、安村は受賞者のヤクルト・山田哲人内野手らに惜しみない拍手を送り、悔しさをにじませることはなかった。

　それもそのはず、昨年の日本エレキテル連合「ダメよ～、ダメダメ」を筆頭に、１２年のスギちゃん「ワイルドだろぉ」、０８年のエド・はるみ「グ～！」など、歴代年間大賞に選ばれた芸人は翌年には急激に失速することが、定説となっているからだ。

　幸か不幸か大賞を逃したことで一発屋から遠ざかり、「安心して下さい、来年もいますよ」と“落選効果”をアピール。「来年はこの芸でアメリカに進出して、世界を狙います。安心して下さい、ウケますよ」と新たな野望をぶちあげた。

　晴れの席でもおなじみのブーメランパンツ一丁で、「スーツを着たかったです。僕の中では正装ですけど」とひとボケ。トップテンの表彰盾で股間を隠し、裸に見せる“新ギャグ”も盛り込んだ。ほかにお笑い界からノミネートされていた、８・６秒バズーカーとクマムシはともにトップテンからも漏れただけに、「最高ですね」とライバルに打ち勝ってニヤリ。

　今年２月のピン芸人Ｎｏ．１決定戦「Ｒ－１ぐらんぷり」でファイナリストとなり、脚光を浴びた安村。「今日は授賞式ということで、１番最初のオリジナルパンツを穿いてきました。ピンクだったのが色が落ちてほぼ肌色になって、それだけ働かしてもらって、いい１年でした」と激動のブレークイヤーを振り返っていた。