広末 挑戦支える「何事もない日常」
女優の広末涼子(35)が主演を務めるフジテレビ系「ナオミとカナコ」(木曜、後10・00)が14日にスタートする。広末にとって連続ドラマ出演は約1年ぶり。さらに勝ち気なキャリアウーマンで、友人とともに殺人劇に手を染める…と、これまでのイメージを覆す衝撃作だ。女優として、3児の母として、ますます輝きを増す広末が、新たなる挑戦への思いを語った。
広末が演じるのは、百貨店に勤める勝ち気なキャリアウーマン。夫のDVに悩む親友を助けるため、共謀して夫を殺害してしまうという衝撃的な役だ。広末は「自分にとってもチャレンジですし、見ていただく方にも、違った印象を持っていたければいいなっていう挑戦でもあります」と意気込みを口にした。
殺人という難しいテーマをはらんでいるだけに、「最終的な決断は、やはりどう考えても共感できる部分ではない」という。それでも女性として、理解できる部分はある。「この間、テレビの街頭インタビューで、旦那さんに対する不満がある奥さま方が7割、8割で、『反撃をしたいと思ったことがある』が5割、『したことがある』が3割だったんです。ほぼ攻撃をしたいと思ってるんですよね。それがすごくおかしくて」と笑った。
その上で「深層心理にある小さな不満だったり、日常だからこそ、夫婦だからこその小さな反抗みたいなものが、ある意味この作品の出発地点でもあって…。そこがちゃんと伝われば、すごく面白い作品になるんじゃないかな」と話した。
追い詰められた女性の決断が1つのテーマとなる作品。昨年で、芸能生活20年を迎えた広末も、追い詰められたことは多々あるのでは…と尋ねると、「大変じゃない現場は経験したことがないので…」と前置きしつつ、「それをあまり引きずるタイプではないので、すぐ忘れちゃうんです。そういう性格だから、20年も続けられてるんじゃないかと思います」とあっさり。「追い詰められることが自分のステップアップになる部分もあると思っているので、今回もそういう作品になるんじゃないかと思いますし、十分追い詰められてますね」といたずらっぽくほほ笑んだ。
ストレスの発散法は「何事もない日常」にあるという。「生活の中にある当たり前のことが、作品に入ったりストーリーに引っ張られたりするとできなくなる職業だと思うので、当たり前のことに目を向けたり、幸せって感じることが一番の発散というか、充電になるんじゃないかと思っています」。昨年7月には女児を出産し、3児の母として子育てにもいそしむ。充実した家庭環境から生まれる充実した日常こそが“女優・広末涼子”を支える背骨になっているのだろう。