蜷川幸雄氏演出の舞台 療養のため延期
演出家の蜷川幸雄氏(80)が病気療養のため、2月から彩の国さいたま芸術劇場などで上演予定だった舞台「蜷の綿-Nina`s Cotton-」が延期となることが21日、埼玉県芸術文化振興財団から発表された。チケット代は払い戻す。
蜷川氏は昨年12月中旬に体調を崩し、肺炎と診断されて入院。1月上旬からの稽古に向けて療養していたが、体力の回復が十分ではなく、関係者らと協議の結果、延期が決まったという。現在も蜷川氏は入院中で、担当者は「快方には向かっているが、病後、体力が落ちており日常生活が難しい」と説明。復帰を目指してリハビリを少しずつ行っている状況という。
「蜷の綿」は蜷川氏の半生を、演出家の藤田貴大氏(30)が戯曲化した作品。藤田氏が同作を演出する公演も延期となる。蜷川氏は今回の決定について「演出しようと決意していただけに悔しい気持ちでいっぱいです。早く回復して劇場に戻ります」とコメントを発表した。公演の実施時期は未定で、蜷川氏の体力の回復を待って決めるという。
彩の国さいたま芸術劇場以外にも、兵庫県、長野県、北九州市の公演が延期となる。