SMAP 福島で歌のメッセージ
解散騒動を乗り越えたSMAPが12日、福島・会津若松の會津風雅堂で開催されたNHK総合「震災から5年 “明日へ”コンサート」(後7・30)に生出演し騒動後、ファンの前で生歌を初披露した。周辺に厳戒態勢が敷かれる中、国民的グループは大トリとしてヒット曲「世界に一つだけの花」など3曲を熱唱。5年連続参加となったメンバーと会場が一つになり、“歌の力”を通じて被災地に復興へのメッセージを届けた。
最後を締めくくったのは、5人で進んでいくことを決めたSMAPだった。
演歌歌手・北島三郎(79)が「まつり」を歌い終えたライブ終盤。5年連続で司会を務める中居正広(43)を中央に、メンバーはステージに立った。
「前に進むこと、大事だと思います。でも時には振り返って、過去は変えられませんが、自分の歩んできた足跡を見ることも大事なんじゃないなかと思います」
中居の言葉を合図に、ヒット曲「世界に一つだけの花」を熱唱。全員がステージを降り、木村拓哉(43)は女性ファンと顔を接近させて合唱するなど、会場と一体となって復興支援ライブのフィナーレを盛り上げた。
SMAPも笑顔の花を咲かせていた。屋外での開会あいさつでは「東京から4時間かけてやってまいりました」と中居が小声で話すと、木村が「小さい声でしゃべってる」とツッコミ。さらに中居が「近所迷惑になっちゃうんで」と返すほほ笑ましい場面もあった。
騒動後初めての観客を前にしての生歌唱。1曲目は「オリジナル スマイル」を熱唱しながら観客とハイタッチして場内を沸かせ、中盤には「この瞬間、きっと夢じゃない」も披露。1400人と交流を深めた。
SMAPの復興支援への思いは強い。震災当時、メンバー個々が義援金を届け、炊き出しを行ってきた。フジテレビ系「SMAP×SMAP」内でも義援金の呼びかけを続ける。復興支援ソング「花は咲く」の合唱では、中居が瞳を潤ませる場面もあった。
5年目にして初めて番組すべてを被災地から届け、中居は「また来年、東北でやらさせていただきたい。また来年、お会いしましょう」。グループの復興支援はこの先も続く。