波瑠も“あさロス”始まりました
NHK連続ドラマ「あさが来た」が2日、最終回を迎え、ヒロインを演じた女優・波瑠(24)らが大阪市内で行われた、午後の放送をファンと鑑賞する「最終回を見る会」に参加した。幸せな結末に、満員の会場は万雷の拍手。波瑠は圧倒的支持に感謝しながら「本当に終わってしまい、私も“ロス”が始まりました」と心境を吐露。終了後には会場外の沿道で約250人が出待ちし、出演者を拍手で見送るなど“あさロス狂騒曲”に沸く1日となった。
今世紀の朝ドラ最高視聴率を確実にしている「あさが来た」。そのラストは、菜の花畑の中で、老後も奮闘するヒロイン・あさに、亡夫・新次郎が「今日も、がんばってはりますな」とやさしく語りかけ、2人が微笑み合う温かいシーンで幕を閉じた。
上演後、満員の1100人が集まった会場のNHK大阪ホールは喝采に包まれた。ステージに登場した波瑠はさわやかな笑みで「本当にありがとうございました。走り切った気持ちもありますが、さみしいです」とあいさつした。
自身4度目となる朝ドラのオーディション挑戦でヒロイン役を射止めた作品は、ファンに愛された。「皆さんがどの登場人物も愛してくださり、幸せでした。私はきょう、終わってしまった“ロス”が始まりました」。
この日の鑑賞会はペア券を求め、3102通の応募が殺到。3月末からNHK大阪放送局に設置された高さ約5メートルのボードには、訪れたファンからぎっしりと、番組への感謝の思いが書き込まれた。
視聴率は発表されている3月31日までの全話平均が23・5%まで上昇。4日にビデオリサーチから発表される最終的な全話平均は、02年前期「さくら」(23・3%)を抜き、今世紀の朝ドラ1位となることが確実だ。
波瑠は「ありがたいですが、これこそ“びっくりぽん”です」とヒロインの名セリフを用いて、まだ実感がわかない心境を明かした。
同ホールのロビーには、ドラマ撮影で使用された家屋セットや衣装が展示中で、この日もカメラを持ったファンで混雑を極めた。
鑑賞会後には会場外の沿道で約250人が“花道”を作った。出演者が車で帰路につくたびに、大きな拍手がわき起こった。波瑠と同じ“あさロス”に悩まされる人は、週明けからさらに増えそうだ。