高良健吾 「熊本のこと気にかけて」
16日午前1時25分頃、熊本県で震度6強の地震があった。その後、短時間に震度6弱以上の地震が相次いで3回発生。ビルや家屋が倒壊し、県などによると、新たに男女32人が死亡、14日以降の死者は計41人となった。9万人以上が避難し、九州の広範囲で千人以上が重軽傷を負った。熊本市出身の俳優・高良健吾(28)はこの日、都内で「熊本のことを気にかけてくれたり、何か思ってくれるだけでいい」と、被災地支援を訴えた。
高良は都内で行われた女優・二階堂ふみ(21)主演映画「蜜のあわれ」の大ヒット御礼舞台あいさつで異例の写真撮影を開放するサービスを実施、被災地支援の機運が高まることを願った。
午前中に共演の大杉漣(64)に電話で参加を告げた高良は「地元が震災で大変なことになっていますけど、舞台に立たない選択はない」と神妙な面持ちであいさつ。劇中で演じた作家・芥川龍之介役の着物姿を披露予定だったが、スーツ姿に変更して登壇した。
「不安なんで、本当は」と心境を吐露しながら最後に写真撮影を開放し、「写真を撮ってくださった方は、熊本のことを気にかけてくれたり、何か思ってくれるだけでいい。それをしてくれるとうれしい」。写真が拡散されることで、被災地を思う気持ちも共有できればと願った。
高良にとって熊本は青春が詰まった思い出の地だ。熊本生まれで、九州を転々したが中高と熊本で過ごした。午前中に更新したブログでは実家が現在、福岡にあることや「阿蘇に住んでる祖父祖母、熊本の仲間も無事」だったことを報告した。
17日から益城町で仲間と炊き出しを予定していたが、交通機関が機能していないことを考慮して控えた。「自分にできることはすべてやりたい」と、タイミングを見極めて被災地支援を行うつもりで、事務所関係者も「本人は行く気でいます」と明かしていた。