次世代の裕次郎は「第2の神田」穣

アクションを披露する神田穣(右)=東京メディアシティ(撮影・堀内翔)
石原プロ次世代スター発掘オーディション(左から)特別賞の増本尚、グランプリの神田穣、準グランプリの丞威=東京メディアシティ
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 石原プロが「4K未来映像プロジェクト」の一環で16年ぶりに開催した次世代スター発掘オーディションの最終選考が25日、都内で行われ、米ロサンゼルス在住の学生、神田穣=じょう=(20)がグランプリに輝いた。大学野球のトライアウトを受けに渡米までした野球少年で、現地の治安が悪かったことから格闘技を習い始めた経歴の持ち主だ。事務所の先輩で同じ姓の神田正輝(65)は「これで引退できる。(石原プロの神田は)譲ります」とエールを送った。

 “次世代の裕次郎”は、第2の神田だった。審査委員長で故石原裕次郎さんの妻、石原まき子氏(82)に名前を呼ばれた穣は、きょとんとしたままステージ中央に進んだ。大きなリアクションはなく「全然、実感がわかなくて」とはにかむ姿が初々しかった。

 笑顔がステキな天然キャラと高い身体能力のギャップで応募総数1万5218人の頂点に立った。ファイナリスト11人による最終選考。自己紹介は「おす!!」の一言だけ。アクションと演技、歌唱審査を経ての最終アピールでは高速腕立て伏せを披露し、会場を穣ワールドに引き込んだ。

 経歴は異色だ。小中高と立教の野球部でショートを務め、高3の夏に全米の大学野球トライアウトを受験。合格してアメリカの大学に入学したものの、その後、野球を断念。別の大学に転校してファッションを学んでいた。

 現在、米国で居住している場所は「銃声がよく聞こえる。車が燃えていても誰も気にしない」という治安の悪い地域で、身を守るために格闘技のジムに週6日通い、心身を鍛える。さらに、この日に向け食事制限を行い体重を17キロ落としたストイックさもある。

 姉の推薦で受けた初のオーディションでグランプリ。映画出演や秋元康氏(57)プロデュースの歌手デビューが確約されており「影響を与えられる人になりたい」と意気込む。

 まき子氏は裕次郎さんのように「全国の方に愛される若者になってください」と期待する。6月からは拠点を東京に移す予定で、神田といえば“正輝”でなく“穣”と呼ばれるべく精進していく。

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