前田健さん惜しむ 堺正章、ナンノら

 4月26日に虚血性心不全で急逝したタレント・前田健さん(享年44)の通夜が2日、東京・代々幡斎場でしめやかに営まれた。堺正章(69)、南野陽子(48)、東京ダイナマイト・ハチミツ二郎(41)や“オネエタレント仲間”のミッツ・マングローブ(41)ら700人が参列。突然の別れを悲しみ、早すぎた人生の終幕を惜しんだ。

 黄色のバラ、ピンクのカーネーション、白のラン…色鮮やかな花で彩られた祭壇で、遺影の前田さんはキャップ姿でほほえんでいた。2010年に宣材として撮影された1枚。2度と見られない穏やかな笑顔が、焼香する参列者の悲しみを増幅させた。

 同系列の事務所に所属する南野は、前田さんが芸能界デビューした当時から20年来の親交があり、前田さん監督の映画「それでも花は咲いていく」にも出演。「悔しいです。ドッキリかと思ってたくらいで、会うと私も整理が付くかなと思ってたけど、逆にどうしようって…」と声を震わせ、涙をこらえた。

 マルチな才能を発揮した前田さんだが、ハチミツは「力道山先生が最も好みで、その次が(カンニング)竹山さん、(サンドウィッチマン)伊達ちゃんで。僕は好みではなかったけど『アンタ、前よりはいい男になったわ』と褒めてくれた」と“ゲイ人”の顔も悼んだ。前田さんは「年を重ねて、美輪明宏さんのような存在になるのが夢」と、究極の目標を掲げていたという。

 ミッツは「オネエタレントはとにかく皆、めんどくさい。(収録前に)ブーブー文句たれて、にっちもさっちもいかなくなった時、『仕事しよう』と鶴の一声を発するのがまえけんさんでした」と、責任感が強かった前田さんをしのんでいた。

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