「花柳流」除名処分は無効
日本舞踊の最大流派「花柳流」の後継者争いを巡り、2008年に四世家元の襲名披露をした花柳寿輔(本名花柳寛)氏(85)と対立していた花柳貴彦(本名青山貴彦)氏(40)が、流派から不当な理由で除名されたとして起こした訴訟で、東京地裁は25日、除名を無効とする判決を言い渡した。
貴彦氏は家元から「花柳」を名乗ることを認められた名取として活動していたが、必要な手続きを経ずに上演をしたなどと14年4月に除名処分を受けた。
判決理由で岩井伸晃裁判長は「処分の対象となる事実は、除名に相当するほど重大な行為ではない。花柳流家元としての裁量権の範囲を超えており、懲戒は重過ぎる」と指摘。
判決後に都内で会見した貴彦氏は「花柳流の一員として尽力していきたい」と話した。