武井咲で伝説の女優・夏目雅子さん甦る
女優の武井咲(22)がテレビ朝日系特別ドラマ「瀬戸内少年野球団」(今秋放送)に主演し、伝説の女優、故・夏目雅子さんが演じた駒子先生役に挑戦することが29日、分かった。今作は1979年に作詞家の故・阿久悠さんが出版した自伝的小説で、84年に夏目さん主演で映画化された。昭和の名作で初の教師役に挑戦する武井は、初共演となる子役の本田望結(11)とともに劇中の野球チーム「江坂タイガース」のユニホーム姿も公開した。
“武井版駒子先生”として昭和の名作が甦(よみがえ)る。
「瀬戸内少年野球団」は故阿久さんの自伝的小説として79年に誕生。夏目さん主演、篠田正浩監督で84年に映画化された。映像化は93年のフジテレビ系ドラマ以来、23年ぶり。今回のドラマ版は、原作をより忠実に再現。舞台となる兵庫県淡路島で敗戦を迎えた少年少女らが、野球をすることで生きる力を取り戻していく姿を生き生きと描いていく。
武井は、夏目さんが演じた江坂町国民学校初等科の美人教師・中井駒子役に挑む。子供のために奮闘する駒子は、自ら監督を務める野球チーム「江坂タイガース」を結成。敗戦で生きる力を失った子供たちに、野球を通じて夢と希望を与える。
撮影前に映画版を見た武井は「ただただ夏目さんが美しくて…。この方が演じられた役を私がやるという緊張感はものすごいものでした」と胸の内を明かした。時代や言葉も違う役に不安もあったが、子供が野球の試合をする姿に感銘を受けた。「子供たちの頑張りに引っ張られて、最後までやり通すことができました」。感謝を込めて10人以上の子供に手紙を送ったという。
駒子の教え子で江坂タイガースの紅一点、波多野武女(はたの・むめ)役を演じた本田とは初共演。ユニホーム姿で並んだ武井は「子供の形をした大人なのかなと思わせるしっかり者」と事務所の後輩からも刺激を受けた。ほかにタレント・友近(42)、女優・高橋惠子(61)、俳優・山内圭哉(44)、大杉漣(64)、えなりかずき(31)、平泉成(71)らが出演する。