舛添要一東京都知事の政治資金流用問題で、都議会共産党が知事の不信任決議案提出を正式に決めたことが１２日、分かった。１４日の議会運営委員会で提出し、１５日の本会議で審議される。議会の３分の２近くを占める自民、公明両党は１３日の集中審議を踏まえ、共産党とは別に不信任決議案を提出するかを含め対応を検討する考え。

　自民党の下村博文総裁特別補佐（党都連会長代行）は１２日のフジテレビ番組で「舛添氏がラストチャンスと捉えて真摯（しんし）にきっちりと答えられるかどうかだ」と強調、自民の不信任決議案同調もあり得るとの認識を示した。

　共産党の志位和夫委員長は「納得する都民は誰もいない。きちんと説明した上で辞めるべきだ。もうすぐ不信任案を出すことになる」と神戸市で語った。

　都議会の総務委員会は１３日と２０日に舛添氏が出席する集中審議を行う。１５日は閉会日で知事への不信任決議案のほか、知事給与の削減や副知事人事案などが審議される見通し。また、都議会の民進党系会派は不信任決議案に前向きで、おおさか維新の会系の都議も不信任決議案を提出することを決めている。不信任決議案は都議の３分の２以上が出席し、４分の３以上が賛成なら可決され、知事は辞職か議会解散を選択する。改選後の議会で再度、不信任案可決なら失職が決まる。