舛添知事、給与全額返上を申し出
4時間超の集中審議で各会派から猛烈な追及を受け続けても「生まれ変わる」「反省する」と辞職を拒み続けた舛添氏が、土壇場でまさかの行動に出た。
審議後に「伏して皆様方にお願いがあります」と発言機会を求めた。自身に対する不信任決議案の提出が確実であることに触れ「可決されれば私が辞任するか議会解散するか、いずれにしてもリオの時期に選挙になります」と述べた。
意図が見えない発言に議場がざわつく中、「都知事として断腸の思いなのは、リオの時期に次期開催国で混乱を起こすのは、国家的事業である2020年大会に大きなマイナス、公益にそぐわない」と訴えた。
その上で「連綿と知事の座にしがみつくつもりはないが、どうか少しの猶予をいただきたい」と懇願。「全ての給与をご辞退申し上げて、全身全霊、都民のために働きたい」と申し出た。
金を巡る疑惑が噴出している舛添氏の、「無給」提案に、場内からは失笑が起こり、委員長が静粛を求める場面も。舛添氏は、9月議会で改めて「都知事としてふさわしくないと判断されれば、不信任案をお出しいただければ」と求めた。
6月末に受給が確定している夏のボーナス約380万円は、法的にも返還が難しいとされる。加えて、この日の集中審議でも疑惑の核心部分は、これまで同様、答弁をかわし続け、説明責任を果たしたとは言えない状況だ。
審議で都議らは「復興五輪を語る資格はない」「次期開催都市の首長としてリオに行かせるわけにいかない」と批判。自民党を除く与党の公明党と野党の各会派が辞職を求めたが舛添氏は応じなかった。今後、舛添氏の無給提案にどう対応するのか注目される。