有村架純 急成長認められ朝ドラ主演
来年4月3日スタートの次々期NHK連続テレビ小説が「ひよっこ」に決まり、女優・有村架純(23)がヒロインを務めることが29日、都内で発表された。2013年の「あまちゃん」でブレークしてから3年、有村は「まさかヒロインとは…」と驚きつつ「新しい風を吹かせたい」と意気込んだ。脚本は「ちゅらさん」「おひさま」に続き朝ドラ3作目の岡田惠和氏(57)。東京五輪目前の1964年、茨城から東京に集団就職する少女・みね子の青春を描く。
金屏風前の有村は、3月中旬にマネジャーからオファーを聞かされた時を「ビックリして言葉が出なかった」と振り返った。「(プロデューサーの)菓子(浩)さんから『NHKの顔になってもらいます』と言われたのがいい意味でのプレッシャーになった。あの時とははるかに違うところにいると実感した。気持ちは180度違う」と心境を明かす。
「あまちゃん」ではヒロインオーディションで落選しただけに「憧れは持っていた」。小泉今日子の少女時代を好演して注目され、15年の映画「ストロボエッジ」「ビリギャル」、今年1月期のフジテレビ系月9ドラマ「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」で主演と快進撃。「花子とアン」(14年)の吉高由里子以来、6作ぶりにオーディションなしでヒロインの座をつかんだ。
「ひよっこ」は、茨城北西部の大家族の農家に生まれた高3の谷田部みね子が、出稼ぎに出たまま行方不明の父を捜すために集団就職で上京。町工場や洋食屋で働きながら、友情や愛情に包まれて成長する青春記。
有村を強く推挙した岡田氏は「今回のヒロインは引っ張っていくタイプではないので高度な芝居が必要。(有村は)何にでもなれる。『いつ恋』が名作で彼女の代表作だと言われるが、それを更新したい」と意気込んだ。
高視聴率が続く朝ドラだけに、有村は「とてもいいリレーの受け渡しが行われてて、私がバトンを落としたり、飛ばしたりしないようにしないと」とはにかみ、「新しい風を吹かせたい」と“ひよっこ”から大きく羽ばたく決意を見せた。
朝ドラでは「あまちゃん」の北三陸、「花子とアン」の山梨などの舞台と「じぇじぇ」「こぴっと」といった方言が注目される。茨城は1974年の「鳩子の海」以来43年ぶりの“抜てき”で、菓子氏は「都道府県魅力度ランキングが最下位でも“のびしろがある”とアピールしているところが面白い」と評価。「~だっぺ」などの方言を使った流行語も生まれそうだ。有村は茨城のイメージについて「う~ん。納豆がおいしいのかな」と苦笑。兵庫出身だが「納豆は大好き」だという。