野々村被告判決にガックリ…背中丸め両手で顔覆いカメラ避ける
政務活動費913万円をだまし取ったとして、詐欺罪などに問われた“号泣元県議”こと元兵庫県議の野々村竜太郎被告(49)の判決公判が6日、神戸地裁で開かれた。佐茂剛裁判長は懲役3年、執行猶予4年(求刑懲役3年)の有罪判決を言い渡した。野々村被告は、判決を言い渡されると、がっくりとうなだれた。被告人席に戻ると、裁判官席と傍聴人席に2度、頭を下げて退廷した。
判決後は報道陣に対応することなく、車に乗り込んだ。車内ではカメラを避けるため、身を潜めるように背中を丸めた姿勢をとり、座席と座席の間に頭をうずめ、顔を両手で覆い隠していた。
判決公判で佐茂裁判長は、野々村被告が県議時代に収支報告書に計上した3年間で計344回の日帰り出張を「虚偽」と認定。切手代などとして提出したレシートの「改ざん」も認定し、「県民に対する高い背信性があり、3年間にわたって膨大な虚偽支出や、改ざんしたレシートを提出した」と指摘した。
野々村被告が公判で「解離性健忘症の可能性」を主張して、政務活動費に関する質問に150回以上「記憶にない」との主旨の回答をしたことに、裁判長は「2、3年前の話を一切思い出せないというのは、到底理解できない」とバッサリ斬り捨て、「金銭欲」などと一刀両断にした。
そのうえで「真摯な反省の態度はみられない」とも述べた。