鳥越俊太郎氏 舛添氏は税金の重みを忘れた 都知事選出馬表明会見、前都政批判
東京都知事選への立候補の意思を表したジャーナリストの鳥越俊太郎氏(76)が12日、東京都内で会見を開き、「住んでよし、働いてよし、環境よしの東京を目指す」と立候補を正式に表明した。また、前知事の舛添要一氏に対し、都民が納めた税金が「皆さんが汗水垂らして納めたということを忘れてしまった」と批判した。枠組みについて問われ「野党統一ではなく、東京都のあらゆる市民と連合して闘いたい」とも述べた。
鳥越氏は「猪瀬さん、舛添さん。2代続けて政治と金の問題で任期をまっとうすることができなかった。そのために都政は大変に混乱した」と総括した。続けて「私がもしその任に当たったら何を心に留めなければいけないかを話したい」と知事に選ばれた場合の心構えについて語った。
鳥越氏は「近代市民社会はなんで成り立っているか。税金で成り立っている。税金で都庁、都議会といった役所が運営されている。そのことをしっかりと心に留めたい。税金は日本では忘れられがち。お役人や議員といった税金を使う側だけでなく、納めた方も意識が希薄になっている。税金を納めている権利の行使として投票があるのに」と投票率の低さも指摘した。
「舛添さんに典型的に見られたのは」として税金について触れ、「皆さんたくさん払っているでしょ、僕も思います。こんなに納めているんだって。皆さんが汗水垂らした税金だということを忘れてしまっている。だから外国に行くときはファーストクラス、スイートルームに泊まったとか、とんでもない使い方になってしまう。税金であるという意識が希薄になっている」と舛添氏を批判し、「納税者意識を心に留めて仕事していきたい」と語った。
立候補に至った経緯について聞かれ、「政党から話があって決めたわけではない。民進党から打診があったというのは事実ではない。私が手を挙げた。そしたら4野党につながり『支持しましょう』となった。それが昨日の夕方」と述べた。