橋下氏VS中山議員「覚せい剤発言」訴訟が27日ゴング…因縁関係が法廷バトル
前大阪市長の橋下徹弁護士(47)らが、自民党大阪府連会長の中山泰秀衆院議員(45)の公式会議での「覚せい剤」発言によって名誉を傷つけられたとして、1000万円の損害賠償を求めた訴訟で、大阪地裁は第1回口頭弁論の期日を、7月27日に指定した。
訴状では、中山議員が6月12日の自民党と大阪市の公式会議の場で、多数のメディアの前で「前の市長の秘書だったかと思いますけど、報道で知ったが、覚せい剤で逮捕されたというのは本当ですか」「市議団の方は当時、質問なさってましたか?」などと発言したことを指摘。
中山議員が重職にあることを挙げ「この発言を聞いた通常人なら、橋下氏が不適切な人材登用を行った任命責任を問われ、厳しく非難されるべきとの印象を強く受ける」とし、誤った印象の流布を受け、橋下氏の社会的評価を低下させたとしている。
また現在、橋下氏がテレビ朝日系の冠番組「橋下×羽鳥の番組」で時事問題の討論を行っていることなどを挙げうえで、中山議員の発言によって「社会の評価を大きく損なうもので、受けた被害は甚大」と指摘。訴状には同番組のHPの画面も添付されている。
また橋下氏の市長時代の特別秘書が逮捕された事実はないとし、その秘書が多数の友人知人から逮捕の真否の問い合わせを受け「精神的苦痛ははかり知れない」「不安感は筆舌に尽くしがたい」としている。
一方の中山議員は、これまでの取材に発言は「報道ベース」としたうえで「市役所との国家予算要望で、市政全般に携わる話を申し上げたまで。自由に意見交換できる場として、疑問に持っているところをお話したまで」としている。この日、中山議員の事務所に現状確認したところ、多忙のため、同日中の回答は難しいとした。
◆橋下氏と中山議員◆ 今回の訴訟以前からテレビ番組で討論したこともあり、中山氏が昨年の選挙演説では橋下氏を「安物のヒトラー」と評し、橋下氏も中山氏を「日本一論理力のない政治家」と断じたこともある。