大竹まこと 昨年10月、巨泉さんと最後の握手「いつもはしないのに…」
タレントの大橋巨泉さんが今月12日に死去していたことを受け、大竹まこと(67)が20日、自身がパーソナリティーを務める文化放送「大竹まこと ゴールデンラジオ!」の冒頭で故人をしのんだ。同番組に最後に出演したのは昨年10月23日で、別れ際に握手をしたことなどを振り返った。
オープニングのトークで「大橋巨泉さんが旅立たれたと。謹んでご冥福をお祈りします」と口を開いた。巨泉さんだけではなく、永六輔さん、渥美清さん、小沢昭一さんら、数多くの先輩にお世話になってきたことを振り返りながら、「皆さん、そんなにお仕事一緒になった訳ではないけれど、どこかですれ違った時には、一声ずつちゃんと『大竹、なんとかだよ』ってね、声かけてもらってね。その方たちが次々に亡くなられて」と語った。
巨泉さんは、ゆかりのあるタレント、スタッフのテレビやラジオ番組には「お前の番組に出てやる」と一見すると高圧的な態度で出演することが多かった。大竹もその1人で「腹割って話すと、一時期うっとうしかったよね」と本音ものぞかせた。「ゴールデンラジオ」には半年に1度のペースで出演しており、そのたびに「大竹、出てやるんだよ、お前」と言われていたという。
ただ、それも巨泉さんなりの愛情表現。大竹は「お年を召されて、それを超えてからは、色んな事にちゃんと発言なされて、巨泉さん何話すのかなと、今の政治・社会にも本当に詳しくいらしたし、後年には美術にもジャズにも造詣が深くて。競馬も」とその発言に注目していたと明かした。
最後の出演となった昨年10月は、いつもはしない握手を求められた。「おかしいなー、普段はそんなことしないのになー」と思いながらも、その時に、『…やれよー、お前』とおっしゃっていただいて、何をやれよと言っていたか覚えていないんだけど、『はーい』と」と最後になったという。
先立っていく先輩たちを惜しみながら、大竹は「みんな最後までご発言されて。永さんもそうだけど、皆、ぎりぎりまで仕事されて。さっと逝くというかね、そういうイメージあるね」と胸の内を語った。