元千代の富士さん死去 次女・秋元梢の芸能界デビュー応援
大相撲の元横綱千代の富士の九重親方が31日、亡くなった。61歳。昨年6月に膵臓癌の手術を受け、7月下旬に退院。同9月の秋場所に復帰したが、激やせした姿に心配の声もあがっていた。2女1男に恵まれ、次女・秋元梢はエキゾチックな美貌のモデルとして活躍している。外出の際は、手をつないで歩くほど仲良しで、梢が芸能界デビューを決意した際は、「やりたいことをやれ」と背中を押した。12年にはハンバーガーチェーンのイベントに父子仲良く登場し、親方は娘の成長に目を細めていた。
【以下、09年6月24日のデイリースポーツ紙面より】
大相撲第58代横綱、千代の富士(現九重親方)の次女、秋元梢(21)が23日、都内で行われた米ドラマのイベントにモデルとして出演し、芸能界デビューを果たした。100人を超える報道陣を前に、黒のワンピース姿でランウェイを歩いた秋元は、まぶしいばかりのフラッシュに動じることなく、父譲り、“横綱級”の度胸を見せつけた。
▼目標大きく「父超え」宣言 日本の国技を支えた名横綱の娘が、芸能界という“土俵”に足を踏み出した。
史上最多の通算勝ち星1045勝、史上2位の通算31回の幕内最高優勝を誇る千代の富士が、1988年5月場所に優勝した際の記念撮影で、優勝杯とともに腕の中に大事に抱えていたあの赤ちゃんが、時を経てモデルデビューを飾った。
秋元の“初土俵”は、テレビ東京系で7月15日から放送されることが決まった米人気ドラマ「THE HILLS」(水曜深夜0・43)の制作発表でのファッションショー。黒のLAファッションに身を包んで登場すると、印象的な真っすぐで長い黒髪、そしてウルフと呼ばれた父譲りの眼光鋭い“目力”でカメラマンの視線をくぎ付けにした。
大手芸能事務所「レプロ」と今年1月に関係者の紹介をきっかけに契約。同事務所は、東洋系の美しさを称する「アジアンビューティー」としての素材にほれ込み、契約を済ませたが、秋元は当時、父親が国民栄誉賞をも受賞した昭和の大横綱であることを知らせず、自身の実力でデビュー切符をつかんだ。
夢の舞台に立った秋元は笑顔で「始まる前はすごく緊張しましたが、歩いてみたらまったく緊張しませんでした」と大物ぶりをみせ、「父の存在を抜かすようにがんばりたい」と“横綱級”の目標を掲げた。父には今年に入って芸能界への夢を相談。「やりたいことをやれ」と応援されたという。
同ドラマのナビゲーターを務める事務所の先輩、マリエ(22)が「(元横綱の)あんな大きな体からこんなきゃしゃな体が生まれるなんて」と感心?すると、秋元は「お父さんが産んでないので」と笑顔でツッコむ余裕もみせた。今後はモデルを中心に幅広い芸能活動を目指す。
88年5月場所の写真を携帯の待ち受け画面にしているという秋元。ちなみに理想の男性は「お父さんに勝てる人」というからハードルはとてつもなく高い。
◆秋元 梢(あきもと・こずえ) 1987年7月27日、東京都墨田区出身。21歳。身長164センチ、3サイズはB80、W60、H88。血液型A。母・久美子さん、長女(26)、長男(23)の5人家族。趣味はショッピング。現在は神奈川県内の私立大学に通う4年生。個性的な前髪は1週間に1度、自分でカットしているという。
▼父も後押し「一生懸命やりなさい」
九重親方(元横綱千代の富士)「(芸能界デビューは)よかったのではないでしょうか。大学生の残り(生活)はありますが、(娘が)『自分の好きなことをやりたい』と言ってきたので、『やるなら一生懸命やりなさい』と言いました」
▼秋元家はこんな家族「お父さんとは手をつないで歩く」
姉、兄とともにいまも都内の実家で暮らし、今月初めには家族で台湾に旅行した(梢だけは直前に都合がつかず断念)ほどの仲良し家族。実は「お父さんと出かけると、手をつないで歩く」(梢)と明かす。巡業などで1年の半分を地方で過ごす父。それだけに一緒に過ごせる時間を大切に、とクリスマスや誕生日など家族でのイベントは欠かさないという。