東京都知事選で初当選した小池百合子知事（６４）が２日、都庁に初登庁した。午前９時半頃、正面玄関に到着すると約千人の職員が拍手で出迎え、女性職員からグリーンのリボンが巻かれたユリの花束を渡された新都知事は満面の笑みだ。

　この日は白いスーツに青いシャツ姿。選挙中のイメージカラー、緑がないことについて「（緑は）戦闘服としてまとっていた。今は少し（海を連想させる青で）静かな気持ちで都政にしっかり臨んでいこうという意味」と打ち明けた。

　小池氏は当選証書を受け取ると、あいさつのため都議会へ。自民党の川井重勇議長は、報道陣の写真撮影の提案に「いや、いいよ」と応ぜず。各会派は幹事長が出迎えたが、自民党は「会議でたまたまいた」という高橋信博総務会長ら２人だけが迎えた。あいさつに５分間を予定していたが、小池氏はわずか３０秒で退室した。

　冷淡な対応の自民党だが、都連の石原伸晃会長が、同党推薦の増田寛也氏が敗北した責任を取り、辞任する意向を周囲に伝えていたことが分かった。党関係者が２日明らかにした。小池氏に「都議会のドン」と批判された内田茂幹事長ら都連執行部が総退陣する案も浮上。小池氏への対決姿勢を取り続けることは難しい状況だ。