ピーターパンの唯月ふうか、宙づりで落下し眼窩底骨折 大阪公演中止に
女優の唯月ふうか(19)が16日、大阪市内の劇場で主演ミュージカル「ピーターパン」の舞台稽古中、宙づりの状態で3メートルの高さから降下中、舞台スタッフの操作ミスで落下し、負傷したことが17日、明らかになった。所属するホリプロが報道各社にFAXで発表し、「ピーターパン」の公式HPでも発表された。唯月は大阪市内の病院に緊急搬送され、入院。精密検査の結果、左眼窩底吹き抜け骨折と診断された。
唯月の負傷により、この日上演予定だった梅田芸術劇場メインホールでの大阪公演2公演は中止となった。全治など詳細は不明。
ホリプロによると、事故が起こったのは16日午後8時半ごろ。海賊と戦うフライングのシーンで、高さ3メートルの宙づりの位置から逆さまの状態で降下し、1メートルの位置で止める予定だったが、フライイング専門の舞台スタッフの操作ミスから止まらず、そのまま落下。眼を負傷するなどし、救急車で搬送された。
フライイングは、フライングディレクターの指示のもと、フライング専門のスタッフが綱を手動で引っ張るという“人力”で行っている。
HPには「お客様には大変なご心配とご迷惑をおかけいたしまして誠に申し訳ございません」と記された。
【眼窩底吹き抜け骨折とは】
ボールが眼にあたったりスポーツなどで眼を強打した際、眼の奥にある骨が折れることを眼窩底骨折という。ボクシングやプロレスなどの強く接触する可能性のある格闘技、野球、サッカー選手、ラグビーの選手らに多いケガである。
眼窩骨折で最も多いのが吹き抜け骨折。拳やボールなどが眼窩開口部をふさぐように眼部を強打することにより発生する。眼の周りの眼窩壁が衝撃で破損し、骨片が眼窩外に偏移して骨片とともに眼窩内脂肪や外眼筋が骨片部から脱してしまうこと。外眼筋やその支配神経の損傷などが起こり、眼球が上に向きにくくなり、上方を見る時に二重に見えてしまう複視という症状が起こるなど、眼球運動に障害が生じる可能性がある。