林家たい平 「笑点」なじめず歌丸が救いの言葉 「私のことをネタにしなさい」
落語家の桂歌丸(80)と林家たい平(51)が28日、日本テレビ系「24時間テレビ」内の「笑点」に出演し、1966年から続く「笑点」に途中から参加したたい平が途方にくれていると、歌丸が救いの言葉をかけてくれたことを明かした。
1966年にスタートした「笑点」に歌丸は第1回から出演。「1年続けばいい」と思っていたのに長寿番組となった。2004年、21年ぶりの新メンバーとしてたい平が加わった。たい平は当時の心境を「笑点の中でどういうふうに必要とされているのかは誰が考えてくれるわけでもない。暗闇の中でどこを目指していいか分からない時期があった」と振り返った。
暗闇から救ってくれたのは歌丸だった。「うまい答えが浮かばなかったら、私のことをネタにしなさい」と声をかけてくれたという。
たい平は「ものすごく救われました。芸歴は何十年も違いますけど、あの舞台に座ったらそれは関係ない」と芸人同士の真剣勝負であることを述べた。思うように笑いを取れなかったとき、歌丸は「俺を墓に入れてもいいし、それで笑いがとれるならどんなことをやってもいい」とヒントをくれた。たい平は「暗闇の中から引っ張り上げてくれたような気持ちだった」と感謝の思いを述べた。
歌丸は新参者のたい平のために「なるべくたい平さんを指すようにしていた」と後輩に手を差し伸べたことを思い起こした。「どんな答えでも司会者が笑えばそれで済む。司会者が笑うから視聴者も笑う。そういうふうにもっていきました」と、たい平の答えに積極的に笑ったという。
今年5月、歌丸は「笑点」を引退に。たい平は感謝の会で「師匠に触りたいと思った。握手してとは言えなかった。力をもらいたい」と思っていたが握手を申し出、「握り返してくれた」とうれしそうに語った。