次期朝ドラヒロイン 重圧、不安明かすも「別品な作品を」
10月3日スタートの次期NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」の第1週試写会が5日、大阪市の同局で行われ、上映後にヒロイン役を務める女優・芳根京子(19)と、子供時代を演じた渡邉このみ(10)が会見。朝ドラのヒット作が続く中でのスタートに芳根は「(視聴率の)責任は私にもすごく大きくあると思うし、プレッシャーはものすごくあります」と心境を吐露した。
第1週は昭和初期を舞台に、病床の母はな(菅野美穂)が得意な刺しゅうをヒロイン・すみれがまねて没頭するようになり、やがて引っ込み思案だったすみれが母に、人に喜ばれる物作りの仕事がしたいと自分の意思を口にする物語でスタートする。
試写会後に会見した芳根は「5月から毎日撮り続けてきたものが、つながって形になり、ついに来たかという気持ちです。別品(べっぴん)な作品をお届けできるのではと、私はすごく自信を持っています」と笑顔で語った。
最近の朝ドラは、同じ大阪制作の15年後期「あさが来た」が今世紀の朝ドラ視聴率1位を獲得するなどヒット作が連続している。放送中の「とと姉ちゃん」も高視聴率をキープしている。
芳根は「素敵な作品が続いている中で『ああ…次、私なのか』というプレッシャーは、ものすごくあります。放送日が近づくにつれ、不安もあります」と心境を明かした。視聴率についても「その責任は私にもすごく大きくあると思うので、この部分のプレッシャーももちろんあります」と受け止めた。
ただ、そのうえで「私はこの『べっぴんさん』のチームを信じて。もちろん(過去ヒット作と)比べられてしまう部分も、数字も気になってくるとは思いますが、『素敵な作品を作ったよ』というものを、何よりもいい作品を世の中にお届けするのが一番だと思います」と語った。
第1週の途中で、子役の渡邉からスイッチする芳根は「このみちゃんの作ったすみれを壊さないように」と、渡邉の撮影も見学して備えたことも明かした。
「べっぴんさん」は、大手ベビー服メーカー「ファミリア」(本社・神戸市)の創業者、坂野惇子さんがモデル。昭和初期から戦後の高度成長期の神戸・大阪を舞台にヒロインすみれが戦後の焼け跡の中で子供服専門店を立ち上げ、仲間の女性たちと激動の時代をたくましく生きる物語。