謙さん「怒り」じゃない「さみしい」 猛虎愛深きゆえに…主演映画の会見で
熱烈な虎党の俳優・渡辺謙(56)が15日、大阪市内で行われた主演映画「怒り」(17日公開)の取材会で、ふがいない戦いを続ける今季の阪神への思いを明かした。映画のタイトルにちなんで「怒りじゃないです、さみしいだけです」-作品への思い入れに勝るとも劣らない熱量で、チームの改善すべき点をまくしたてた。
あふれる猛虎愛は止められない。開始時には「今日は少しだけで」と自制していた渡辺だが、終了間際に今年の阪神について質問され、スイッチが入った。チームに対して「怒り」があるのかと問われ、「怒りじゃないです。さみしいだけです。(阪神ファンには)みんな怒らせたいんでしょ?言えないことを代弁させようとして」と苦笑いした。
開幕前から課題を感じていたといい、「ちょっと迷走しましたね。金本監督1年目で、スタッフ、選手もそうでした」と振り返った。優勝した広島は外国人が活躍していることを引き合いに「根本的な編成を違う視点で立て直さないと、近い将来の優勝とかそういうのはないんじゃないかな」と指摘。補強ポイントは「4番と抑えでしょう」と断言した。
あまりの熱量に、渡辺自身も「何でこんな急に…映画の(取材)時には口ごもっているのに」と驚いた様子。同席した李相日監督(42)は「(話す)スピードが2倍になってますよ」とあきれ、娘役を演じた女優・宮崎あおい(30)も“お父ちゃん”の迫力に、あっけにとられていた。
関係者が「次の取材もありますので」といったん強制終了したが、写真撮影時にも虎トークは継続。「藤浪君があんなに勝てないなんておかしいんだから!」と、最後まで勢いは衰えなかった。